誠につもる白雪かな
凛が屯所に運ばれた次の日、沖田は山南と斎藤に呼び出されていた。



山「沖田君...なぜ、君が呼ばれたのか分かりますか?」



総「凛は...労咳なんですか...治ったんじゃないですか...」



斎「黙っててすまなかった。口止めされていた。」



総「僕の...せいだ...私が労咳にならなかった代わりに凛が...」


涙を浮かべ唇を噛み締めながら着物のを握りしめた。



山「それは違うんじゃないですか?」



総「なぜそう言い切れるんですか⁉」



斎「別にお前が移したわけじゃない。」



総「そうかもしれませんけど!僕の身代わりになったのは事実じゃないですか!」


山「なら、沖田君は労咳になり戦線を離脱したかったのですか?」



総「そうじゃないですけど...」



顔を逸らした沖田に斎藤は立ち上がった。


斎「だとしたら凛の志を甘んじて受け入れろ。とやかく言う前にどうやってあいつの労咳を治すか考える方が先だ。」



少し様子をみてくると言い部屋を出て行った。



総「なんだよそれ...」
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