社内人気No.1のアイツに不意打ちで愛されています。
4.シングルベッド

9.制止






『好きって言ってるようなものだよ』





気付いたら、好きになってた?

嫌い、嫌い、と繰り返すこの気持ちが好きの証明?



それを印すように

今日も瞼の裏、その瞳が消せない





「…ら、…浦、宇浦!」

「!はっはい!」



ある日の午後、呼ばれた名前にハッと我に返る。

目の前には苦い顔でこちらを見るみんなの視線と、イラついている様子の藤原さんの顔。



「お前なぁ…名前だけで何度呼ばせる気だ!?ボーッとするな!目ぇ覚ませ!」

「す、すみません…」

「これ明日までに提出の書類!それと眠気覚ましに外にゴミ捨て行ってこい!」

「はーい…」



よほど気付かずにいたらしい私は藤原さんにそう思い切り叱られ、室内の隅にまとめてあった大きなゴミ袋をふたつ持ちオフィスを出た。


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