雪の涙

悪友達…

「大丈夫ですか−?」

入って来たのは、見知らぬ子供っぽい女の人だった。

「彩花さん!!?」

「あら、蒼龍♪久しぶりね♪」

「は…はい!」

「誰?何あんた?」

「私は国崎 彩花(くにざき さいか)蒼龍の幼なじみよ♪貴方の事は蒼龍から聞いてるわ♪組長の息子さんでしょう?私は葛城組の分家の娘よ♪よろしくね♪」

「分家?んじゃ、下か…。んで、何しに来たんだ?」

「平たく言えば嫁ぐためです♪」

「いらん、帰れ」

俺はため息混じりに言った。

「嫌です♪私が打たれてしまいます」

「今日は帰ってくれ」

「…これでも駄目ですか?」

彩花が取り出したのはDVDだった。

「何だよこれ」

「見てください」

彩花はノートパソコンを取り出し、DVDを流し始めた。

「『これを見ているという事は彩花に会ったのだな。実は言うと今、君の組員の一人がさ迷っていてね、預かっているんだよ。彩花を嫁に引き取ってくれないかな?君の答え一つで彼がどうなるか分かるよね?頼んだよ』」

「そういうこと♪ねっ♪どうする?」

「なめた真似しやがって…分かったよ。結婚しようか…」
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