俺様男子とラブ同居
「はぁ…」とため息をつき、持っている着替えをカゴに置き、じーっと脱衣所の曇った鏡を見つめる。


曇って白くなった鏡に、指で『けいた』と縦に描く。

そしてその隣に、縦に『あゆむ』とひらがなで自分の名前を描いた。




けいたとあゆむ。


私たち…長い間、一緒にいたよなぁ……


なんか一緒に居すぎて…

慶太のこと、よくわからなくなってきちゃった……



そのふたつの名前を…しばらく見つめたあと、私は勢いよくふたつの名前を消した。


キュッキュッという音が、脱衣所に響いている。

名前は完全に消え、鏡は綺麗になった。




…アホらし。

って、ゆうか……なんか暗い?(汗)



私は恥ずかしさを覚えながら、そそくさと服を脱ぎ、お風呂へ入った。


お風呂を出たあと、すぐに夕食だったが、慶太とはなんだか微妙に距離があるように思えた…


ご飯は、あまり味がしなかった。
< 165 / 365 >

この作品をシェア

pagetop