★★★★★
たくさんの人に読んでもらいたい作品。
脳障がいで言葉をしゃべれないはずの「かりんちゃん」の口を通して、家族の絆が語られる、異色の設定。
障がい児が生まれたとしたら、誰でも最初は「素人」で、初めから「障がい児の母のプロ」なんて人はいない、というのがよくわかる。
桜庭さんは、その「素人」感を失わない。いつもリアルで体当たりなところがいい。「障がい児の母」というものが生きているんじゃなく、かりんちゃんのお母さん…でもないかもしれない。「この人」が生きているんだ、って感じがする。
そして、書いているのはお母さんのはずなのに、最後には、「かりんちゃんが生きている」「かりんちゃんが語っている」と、本気で感じ始める。
重たいテーマだと思って重たく考えて読む作品じゃなく、その生きてるリアル感を味わうだけでいいと思った。
奥坂らほ
13/07/23 00:07

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