【完】まりあ ~人魚姫の涙~
九章 決着
学校に着いて早々、私を待っていた美月に空き教室へ連れて行かれた。
美月が何故、二人っきりで話し合いたいのか予想はついている。
昨日の監督の話しで---
「美月どうしたの?」
「ん…、実はさ」
そう言って差し出してきたのは、懐かしい小型ナイフ。
綺麗な宝石で装飾されている小型ナイフを美月から受け取ると、それをジッと眺めた。
前世で私がお姉さまから受け取ったナイフだ---