武士道セブンティーン!!
第一幕*宮本眞希、参上!

とりあえず、自己紹介と行きましょうや


━━━武士道とは、日本人の誇りだ。

昔、道場で、じいちゃんに言われた言葉だ。



「行ってきまーす」
朝、とある町の一角に、元気(?)か声が響き渡った。

「気を付けて行くんやでー、眞希!」

玄関から母の声が聞こえる。振り向かずに返事をした。

「はいよー」

肩に下げたスポーツバックと、竹刀の入った袋を掛け直しながら、あたしは走ってズレた瞳のアイパッチを元の位置に修正した。

あたし、宮本眞希<ミヤモト マサキ>は自宅から徒歩10分で着く公立高校の2年生だ。つまり17歳ね。

偏差値はまぁまぁ、馬鹿とも賢いとも言えない、てか言い様のない学校で、その中でもあたしは学年50番台という何ともビミョーな位置にいる。

そんな学業は平々凡々なあたしだけど、唯一他とは秀でたモノがあった。
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