武士道セブンティーン!!

喧嘩にルールはナシ!


「うわぁ!」

「ぐっ…」

すり抜け様に聞こえる声。あたしの声じゃあありません。


「どけどけどけー。眞希様のお通りだーい」


竹刀を振り回して走る女に、ぎょっと固まった襲撃者共を薙ぎ倒して駆ける。

そんなあたしに気付いたのか、誰かがこっちに駆け寄ってきた。


「何やってんだお前は!」

「これはこれは永倉さん。よくあたしが居ると気付きましたね」

「普通に気付くわ!そんな派手な動きしてたら!」

「えへへ」

「誉めてねぇ!何してんだって聞いてんだよ。
答えろ!」

「成敗なり」

成敗と言う名の逆襲ですが何か?


あたしの言葉に永倉は目を怒らせて、怒鳴り声をあげた。

「ふざけんな!足手まといだ!」


ガンッ!


竹刀を突き出したあたしに、永倉の動きが止まる。

「……だーれが足手まといだよ」

ナメんなよ。


「足手まといはどっちだっての!」

足で永倉を思いっきり蹴飛ばし縁側から落とす。

消えた永倉の後ろには、顔を突かれて痛みに呻くオッサン。

「やぁっ!」

気合いと共に頭を打ち、グーで首筋を殴る。


「お前……」

永倉の目が驚愕に見開かれる。


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