武士道セブンティーン!!

小姓 兼 隊士です。①



「ああ、宮本さん。おはよう、早いね」

「おはようございます。たまたま目が覚めただけですよ、源さん」


鰹節で出汁を取りながら、井上を振り向いた。

ここに戻ってきて早2週間。時が経つのは早いもので、季節は夏真っ盛りと言ったところだ。


「いやぁしかし、手馴れたものだなぁ宮本さん。少し前まで火もおこせなかったのに」

「まぁ2週間毎日やらされればねぇ」


ははっと二人で笑い合う。
台所に並んで調理を再開する。

朝は毎日、大概井上と朝食(朝餉というらしい)の準備をしている。

大概というのは、井上→斎藤→時々山崎というメンツでローテーションをしているからだ。

まだ一応平隊士(副長助勤以下の隊士)達にはあたしの存在は内密な事らしいので、
幹部の中でも特に局長、土方達と関係の深い奴らと調理をしている。

ちなみに副長助勤というのは、副長を補佐し副長直属の元で動く、一から十ある組の長達のことを言うらしいが……ややこしすぎて良く解っていない。

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