恐怖短編集
銀色のひだまり
ブレーキ音は短かった。ほんの、一瞬。


風圧でスカートがひるがえり、すぐに手のひらで押さえつけた。マリリンモンローそのままだ。


「でさぁ、むかつくよねあいつ」


友人の声で我に返った。


「あぁ、うん。調子乗ってるよね」


私たちは女子高に通う三年生。クラス内でも学校内でも向かうところ敵なしの無敵コンビだ。


相方は佐藤アリサ。


釣り目と胸まである髪が存在感を示している。


私は神谷鈴。


アリサとは逆のショートカットに短いスカートからワザト見せる短パンがお気に入り。
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