【完】俺が消えてしまう前に

・ヤキモチ



**


七海はいじめ問題が解決してから、余計に笑顔が多くなった。


周りの奴らも七海が病気だったという事を理解して、一層七海を優しく扱うようにもなった。


特に、
男子連中共が。



「水島」


「何?」


「その荷物重いっしょ?オレがもつよ♪」


「大丈夫。これくらい持てるよ」


「いいからいいから」




明らかに七海狙いの奴らが増えていた。

・・・俺にとっては面白くない。




「水島さん、メアド交換でもしない?」


「え!?」


「はいはい、なっちゃんのメアドを聞くときは私を通してからにしなさい」


「げっ・・・桜塚・・・」


「文句でもあるのかしら?」


「・・・ま、またな水島さん!」





なんとか助かるのは桃子が傍にいてくれる事。

断る事をまだ覚えていない七海にとっては最強の味方だ。
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