魅惑のハニーリップ
いつまでも甘く
『宇田さんに相談があります。近々話を聞いてもらえませんか?』

 宇田さんにも相談するべきだと佐那子さんに言われ、休憩中にこっそりと宇田さんにそんなメッセージをしておいた。
 内容はもちろん、転職のことだ。それしかない。

『どうした? 今夜部屋まで行くからその時に話そう』

 宇田さんからは、すぐにそんな返信が返って来てホッとした。
 すぐに不安になる私だから、宇田さんはいつも気遣って“安心”を与えてくれる。

 夜になって、部屋で待っているとチャイムが鳴った。

「お疲れ様です」

「うん、遥ちゃんもお疲れ様」

 宇田さんは私の頭に手をポンポンと乗せると、いつものように私の部屋に上がってくる。

 上着を脱いでネクタイを緩め、クッションの上にポスンと座った。


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