好きになった人は…双子の兄でした。【完結】
私のキモチ
いつからだろう…


私が育を異性として意識するようになったのは。


中学まで、ほんとチビで声変わりもしていなかった育がいつの間にか、背も私を追い越し声変わりもして…


育はどちらかというと無口な方であまり話さないけど、たまに見せる優しさが好きだった。



父が亡くなった時だって…育は母を支え、そして影で泣きじゃくっていた私を優しく包んでくれた。



「俺が、親父の変わりに守ってやるから。」



そう言って私の頭を撫でくれた。



そう……


あの時からかもしれない。


育の手が大きくて、暖かくて、華奢だと思っていたのに案外ガッチリしてるんだなぁ…と実感したあの時。
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