もっと傷つけばいい
朝のニュースを見終わると、あたしは掃除を始めた。

掃除機を寝室へと持ち出した。

寝室へ足を踏み入れた瞬間、あたしは昨日初めてソウに抱かれたことを思い出した。

朝に目を覚ましたら、彼はもうベッドからいなかった。

仕方ないよね、ソウは仕事があるんだから。

そんなことを思いながら掃除機をかけていたら、
「――あれ…?」

グシャッと、掃除機に何かが引っかかった。

「止」のボタンを押すと、掃除機に引っかかったものを見た。

「――紙…?」

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