この未来を壊して下さい。【完】





はぁ、とため息をする透真の手には、さっきまで私の机の上にあった花瓶が握られている。





「姫羅ちゃんさー





この花瓶の意味わかってる?」





わかってるわよ、それくらい。





でも、





「綺麗なのに飾っちゃダメなの?」





たとえ菊の花だろうが綺麗だったら気にしない。





「え、いや確かに綺麗かもしれないけど、」





俺が違うのか?と悩んでいる透真。





ここまで説明したら分かると思うが、今日の朝、通学したら何故か置かれていた菊の花が入っている花瓶。





犯人は確実に佐野。




< 78 / 393 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop