不機嫌な果実

★不機嫌王子と引っ付けば

【桃子side】

帰る途中、自販機で、

私の大好きなオレンジを買って、

家に帰る。

・・・

玄関の所まで来てバッタリ、

凌也に出くわした。

「…今帰ってきたの?」

「え、あ、うん」

・・・

それ以上何を話していいのかわからず、

数秒間沈黙。

それを破ったのは、凌也だった。

「そのオレンジ、頂戴」

オレンジジュースを見つめながら凌也が言った。

・・・

「ヤダ。飲みたくて買ってきたんだもん」

「…飲みたい」

「・・・家にないの?」

凌也も私と一緒でオレンジジュースが好きなのは、

よく知ってる。

「・・・うん」

・・・しょうがないなあ。


「家、入りなよ、コップに入れてあげるから」
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