乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】


初めてのTDLで興奮していたせいか、本当にぶっさいくな顏している。


「ちょっと!どこがブスなの!?可愛いじゃんっ」


舞香が康大の肩を思いっきり叩いた。


「いってぇえええええっ」


本気で叩いたのか、顔を歪ませて友達の方へ走って行った。

康大はあれから普通の友達として接してくれてるからすごく助かってる。

もし康大があの日、陸さんに会わせてくれていなかったら未だに陸さんとぎくしゃくしてたかもしれない。



「ったく。あいつは最後までガキなんだから」


「あははっ」


「でもさ…この日本当に楽しかったよね」


「うん。てか舞香と辺見君がうまくいった日じゃん!懐かしい!」


アルバムをめくりながら、その時あった事を思い出す。

遠足の日は陸さんと喧嘩してて一日中携帯が気になっていたっけ。


今となっては笑える事も、あの時はすごく辛くて…

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