おかしな二人


食事は、草食的な凌の顔には似合わず、こってりコテコテの焼肉だった。
しかも、あたしなんかが到底食べることの出来ないクラスのお肉を、個室でいただくという、とぉーってもゴウジャスな焼肉だ。

マジ、どんだけ稼いでんだっつうの。

「遠慮すんなよ。経費でおちっから」

なるほどね。
そういうことなら、遠慮なく。

あたしは、凌の言葉通り、少しの遠慮も見せずに特上と書かれたお肉を片っ端から注文していく。

「遠慮はしなくてもいいけど、そんなに頼んで食いきれるのか?」

凌は、呆れたようにサンチュをむしむしゃ口に入れる。

ヤッパリ、草食系?



< 232 / 546 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop