おかしな二人
「でもぉ……」
なんとか食い下がろうと口を開くと、畳み掛けるような口ぶり。
『俺は、明を雇ってる身や。責任があんねん。せやから、なんかあってからじゃ、遅いねや』
そう言われてしまうと、身も蓋もないですよ、はい。
あたしは、すごすごと食い下がるよりない。
『もうえぇから、とっとと風呂にでも入って寝ろや』
「は、はい」
あたしは、水上さんの勢いに気圧されたまま返事をし、電話を切った。
そうして、言われるままにジャグジーにたっぷりとお湯をため、のんびりと浸かる。
意外と素直でしょ。