おかしな二人


そんな水上さんのスケジュールは、確かあさっては、朝から出かけて、帰りも少し遅くなるって言っていた。

その時ならきっと平気だろう。

「こっちの都合で悪いんだけど。あさってなら、多分大丈夫、のはず」
『あさって? 本当に、勝手な都合だな。と言いたいところだが。俺も、しばらく留守にしていたし、おあいこって所か』

そうだよ。
凌が、あの時すぐに仕事をさせてくれていれば、何の問題もなかったんだから。

『それにしても、さっきから随分と曖昧な返事ばかりだな。俺には言えないようなことでもしてんのか?』

ドキッ!?

「そそそ、そんなわけないじゃん。いたって普通の毎日だし」

うんうん。

意味もなく何度も頷き、冷や汗たらり。

『まぁいいさ。とりあえず、先方のスケジュールもあるから、また連絡する』
「うん」

結局、後でもう一度連絡するということで、凌からの電話は一旦切れた。

駐車場に向い、水上さんと凌の顔を思い出しながら、内緒でやるこの仕事がなんとなく巧くいかないような予感がしてならなかった……。


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