…特別…
初めて…
それから朝になり、昼くらいまで私たちは寝ていた。


さてと解散しますか!となったところでレオが私に携帯番号を聞いてきた。


私はそれが嬉しかった。


口下手というか、ぶっきらぼうというか…めんどくさそうに聞く
「番号教えて」
のひとことがまた嬉しかった。


私たちはその時初めてお互いを確認したようだった。


それからというもの特に変わりない日々を過ごしていた。


レオのことが気になってはいたけれど、別れるとは言え彼女がいると言っていたしその彼女は地元では可愛くて有名な先輩だったから、そっとしておいた。


そんな中ある日突然レオから連絡がきた。
普通に、久しぶりとかそういった話は無く
「何してる?」
とだけ言った。


私は
「特に何もしてないよ。」
と答えた。


するとレオは
「家どこ?今から行くよ。」
と一方的な態度であった。


私は家を説明するなり、レオが来るのを待っていた。


レオが家に来て、部屋中を見渡しいろいろ聞いてきた。


当時は音楽を聞くのにMDが主流の時代だった為、私のMDのある棚を見渡して聞きたい音楽を探していた。


レオの好きな歌の好みと、私の好きな歌の好みが似ていた。


レオは勝手にMDをつけ、X JAPANの音楽を流し始めた。


私の腕には最近のリストカットの傷があり、レオの腕にも最近やったであろうリストカットの傷が目立っていた。


私たちは最初お互いに聞きたいことだらけであった。


レオはズバズバ言ってくるけども、私はなかなか言えず常に言葉を選んで話をしていた。


それからというもの、レオはちょくちょく家に来るようになった。


友達といい感じであった勇太を連れて来ることもあった。


私たちはよく三人で遊んでいた。


勇太といい感じであった友達は私がよく三人でいることにやきもちをやき、私とは仲が悪くなってしまった。


裏切るような行為は無かったし、友達も私のことは信用してるから平気だと言っていたのに…という感じだった。


レオは結構可愛い所もあり、私の家族もレオのことを気に入っていた。
私が学校へちょっと行って帰ってきたら部屋にレオが先にいたりすることもしょっちゅうあった。


そんな感じで無口だったレオだったがお互いふざけあったりもする仲になっていた。


とにかく私たちは仲が良かった。


ある日のこと。


私はまだその時処女であったのだがレオにやらせてくれと言われた。


私はまだそういう事をした事が無いと言った。そして、SEXをするのであれば付き合った人としかしたくないと言った。


そしたらレオはわかったじゃあ付き合おうと言ってくれた。


私は正直、とても嬉しかった。


何故なら私はレオに惹かれていたから。


大丈夫だからと流されて、その日私は処女を捨てた。


寒い寒い中二の冬の話だった。

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