復讐のkiss
少し背伸びをして、

生まれて初めてのキスをした。

…憎くてたまらない男に。


忠誠の証のキス。


・・・いや。


私にとっては、復讐の開始を知らせるキスだった。




ゆっくりと唇を離す。

・・・


「…なぜ、泣いてる?」

「・・・泣いてなどいません」


…私は泣いてる。

好きでもない男とのキスは、

嬉しいはずなんかないのだから。


「ミラ、お前がシラヲきり通すならそれでもいい。

だが、覚えておけ・・・

ここに来た以上、お前はこの俺の妃になったと言う事を」



「・・・」

泣いてる私を、

ラメセスは有無を言わせず抱きしめた。
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