復讐のkiss
第二章 王と妃
この世界は、一夫多妻制。

それなのに、

ラメセスは今まで誰一人妻をもらわなかった。

そんな中、突然、

ラメセスが私と言う妻を持つ事に、

帝国中が湧いた。


だからと言って、

ラメセスは、私を皆に披露することはおろか、

結婚の宴すら、開かなかった。


私を皆に見せる必要はないと言わんばかりに。


でもそのおかげか、

周りの者からの嫌がらせも、

全くなかった。だから私としては、

都合の良い事でもあった。


「今宵は、親しい者だけを呼び、

宴を開く」


王の部屋の中、

私にそう告げたラメセス。

意外な事に、驚きを隠せない。


「そんなことしないと思っていました」

私の言葉に、ラメセスはフッと笑った。
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