復讐のkiss
「ジュセフ何事だ？」


「申し訳ありません・・・

ですが、オシリス様が、ご帰還なさいました事を

お知らせに上がりました」


「…オシリスが？！」

オシリス…それは一体誰なのか。


私はラメセスを見つめる。

ラメセスは平静を装って、私に笑顔を向けた。


「オレの弟だ。

南の方へ遠征に行っていたのだ・・・

ジュセフ、戦の結果は？」


「…それが、なんの伝令もございません」

困った顔のジュセフ。

呆れ気味にため息をついたラメセス。


「わかった、もうオシリスはつくのであろう？」

「はい、もう間もなくだと思われます」


「支度が出来次第、宮殿前に行こう」

「・・・かしこまりました」


・・・ここ何日かはラフな服装をしていたラメセス。

でも、今日は、

王として、兄として、

戦から帰ってきた弟をねぎらうために、

正装をして、宮殿前に向かった。

私は、ラメセスの一歩後ろを、

ついていった。
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