俺のこと好きになるの禁止だから!!

キミは女嫌い

翌朝、教室にて。



「ヒカリィィィィィ!!私、無理だァァァァ!!」




教室に入るなり、私はヒカリに抱きついた。




「うわぁっ。何?ど、どーしたの?」



「ヒカリ、やっぱり女嫌いだったよ、神野君!」



「何か言われたの?」



ヒカリに聞かれ、頷く私。



「数学は、中1からやり直せだって~」



「え?ほ、本当に?そんなこと言うんだアイツ。」



「うんっ!失礼すぎるでしょ!」



「噂通りやっぱり、女の気持ちは分かってないんだねぇアイツ。クラッシャーだよクラッシャー。」




噂って、いったいどんだけ噂を持ってるんだ?神野君…。



それはさておき、泣きべそ半分で昨日あった出来事をヒカリに話した。



「でも、神野君の言うことは正解かもね。出て行った唯ちゃんが悪いよ」



…え?ヒカリ、味方じゃないの?



「唯ちゃん、数学苦手すぎるもん。この際だから、神野君にちゃんと教えてもらえば?」



…そりゃそうだけど、昨日は私、キレちゃって黙って帰っちゃったし神野君怒ってるよ。



「…む、無理じゃないかなぁ…」



昨日あれだけ言われたのに逃げ出しちゃった私を迎え入れてくれるとは思えないよ。



「とりあえず、文化祭での発表のこともあるんだし、後で謝っておいでよ。」



「う、うん。」


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