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扉を乱暴に開けて、マリアの居た部屋を飛び出した蓮は、目的の人物を探すべく心当たりのある部屋を片っ端から探していた。

擦れ違う男達に聞いて回るが、なかなか見つからず、思わず舌打ちをする。


「……ったく。何処行っちまったんだよ、魁のヤツ」


文句を言いながら歩き回って、やっと探していた人物が見つかったのは部屋を出てから10分ほど経った頃だった。

このビルの最上階に位置するこの部屋は海に面する側が大きな一枚ガラスで、今夜のように底冷えする夜は満天の星を眺望する事が出来る。

蓮はその部屋の重厚な扉のノブに手をかけて、ゆっくりと押す。

その動きに合わせて、キィーッと音を響かせながら開いていく扉。

徐々に開かれる扉の先には、部屋の片隅で腕を組み、ガラスに背を預けながら星空を仰ぎ見る魁の姿が視界に映った。

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