冷たいあなたは救世主

○ 解放



私は憲吾さんにすべてを話した。


康くんのこと。


暴力のこと。


浮気のこと。


そして…


さっき谷原さんの隣にいたのが康くんだってこと…


自分で話してて、世の中って意外と狭いんだな、って思った。



私はいつの間にか泣いていた。


私の泣く声が部屋に響く。


憲吾さんが私をそっと抱きしめた。




< 175 / 311 >

この作品をシェア

pagetop