冷たいあなたは救世主


「なぁ、うるさいんだけど」


不機嫌そうな声が聞こえた。


私は入り口に背を向けているうえに、

憲吾さんに抱きしめられてたから、雪野さんの顔は見えなかった。


「お前がうるさいし。

仕事すんのやめろよ。

あと水持ってこい。」


憲吾さんが言った。


はぁ、とため息をつきながら出ていく雪野さん。




< 176 / 311 >

この作品をシェア

pagetop