東京ロマネスク~冷酷な将校の殉愛~《完》
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お父様は佐助叔父様の借金を肩代わりするつもりでいた・・・



「浮かぬ顔だな…まぁ、俺としては満足する反応だ」



私の婚約者となった御堂中尉殿が屋敷に再び、訪れた。



彼は手土産にロシアケーキを持参。


居間の応接ソファーで秋の淹れた珈琲を飲んだ。



「貴様…俺の手土産に手をつけないが…毒でも入ってると警戒してるのか?」



「私は別に…」




「なら、食わぬか」


とチョコレート味のロシアケーキを押し付けられた。


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