好きになったのは、一匹狼でした。



梶野くんの言った意味が分からず、繰り返していると、


かすかに眉を動かした彼。




「オウム返し止めてくれる?」


「あっ、ご、ごめん!」


「だから、これどこに運ぶんだよ」


「え?えっと、と、図書館」



昼休みもそうだったけど、あたし……


何気に梶野くんに急接近しちゃってるんじゃない?




呑気に喜んでいると、全ての本を拾い上げた梶野くん。


そして、そのまま階段を上り始めた。






< 42 / 225 >

この作品をシェア

pagetop