Only One──君は特別な人──
キス、キス、キス



クリスマスから3日後──

会社は休みに入り、今日は実家へ帰る日。


大野さんはお昼の12時に迎えに来てくれることになっている。

壁時計を見ると11時半を回っていた。

約束の時間まであと少し…。


大野さんのことだからぴったりにきそうな気がする。

なんてことを思っていたら、ピンポーンとインターホンが鳴った。

あたしは大野さんが予定より早く来たんだと思い、モニターホンを確認しなかった。



「──大野さん、こんにちは」


そう言いながら、玄関のドアを開けるとそこに立っていたのは、竜くんだった。


「大野さんって、誰?」

「……」


どうして、竜くんがここにいるの?







< 54 / 168 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop