6 on 1 lovers -来たれ生徒会-
新しい生徒会

「ちょっと桐子!!!生徒会に入ったってどういうことなの!!!」
「ちょ!七海落ち着いてよっ!」

翌々日。教室へ向かう長い廊下を歩いていると、背後からやってきた決死の形相の七海が、私の肩を掴み前後に大きく揺さぶった。昨日も一昨日と同様、放課後生徒会室へと向かった。そしてその生徒会室に入っていく現場を、生徒会男子(と彼らのことを呼ぶらしい)のファンの内の一人が目撃し、《櫻木が生徒会に入った》という噂が公になったようだ。無論、噂ではなく事実である。

「生徒会はやめなさいって言ったのに!教師でさえ逆らえないって言われてるんだから、何されるか分からないよ!」
「一昨日、昨日と通ったけど、別に何も無いし、思ってたよりも普通の人たちだったっていうか…」
「馬鹿ね!これからかもしれないんだよ?!あんたはもう少し危機感てものを持ちなさい!あの生徒会長直々に勧誘してきたんでしょ?!何かを企んでいるのかもしれない!その何かがあってからじゃ遅いんだよ?!」

七海の言いたいことも、よく分かる。今までも散々色々な噂が流れていたあの生徒会に、こんな危機感も何もない私が、生徒会長に勧誘されたからといってノコノコ入会したとあらば、友達思いの七海が心配をしないわけがない。いつも冷静な彼女が、声を張り上げてくれているのだから余程のことだろう。

でも。

まだ役員の人たちと出会って日は浅いけれど、私にはあの人たちが何か悪いことを企んでいるようには思えなかった。それと同時に、誰かに何かを訴えかけているようにも思えた。

「…七海、ありがとう。心配してくれて。でもね、きっかけはどうであれ、最終的に決めたのは私だから。」
「…桐子…………」
「あの生徒会で頑張ってみたいんだ」

安心させるように微笑んでみたが、七海に伝わったどうかは分からない。ただ、口をぐっと結んだ七海が私の両手を握り「何かあったら絶対私に相談すること」と静かに言ってくれたので、私は大きく頷いた。

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