私の旦那様は特殊捜査官
6.暗闇を照らす小さな宝物
・・・秀や結と離れてそろそろ一週間。

2人はどんな生活を送っているんだろう?

そんな事ばかり考えていた。


「今日は、気晴らしにどこかに出かけますか?」

それは本当に突然の提案だった。


「…外に出てもいいの?」

思わずそう言ってしまった。


「たまには外の空気を吸わないと、

元気も出ないでしょう?ここに来てから、

琴美さん、元気がないから」


「・・・」


「琴美さんに必要な物を買いに出かけましょう。

たくさん人がいるような場所のお店で」

そう言って博人は微笑んだ。


…人ごみに紛れていれば、

案外気づかれないものだと、博人は知っている。

私が叫びさえしなければ、誰も疑う事などしないのだから。


「それじゃあ、中心街にあるデパートは?」

私の提案に博人は微笑んだ。

なぜそこを選んだのか。

博人は何も知らない。
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