嘘の誓いとLOVE RING
“妻”のプライド


やはり、何かを知っているみたいだ。

「ねえ、教えてよ」

もどかしさを感じながら急かすと、圭祐はチラリと私を見た。

それも、どこか見下す様に。

「美亜は、何で知りたいんだ?」

「えっ!?何でって、だって佐倉さん、凌祐の事で様子を変えたのよ?おかしくない?」

「だとしても、別にいいんじゃないか?美亜は、兄貴と意に沿わない結婚をしたんだろ?だったら、そこまで気にしなければいいじゃないか」

そう言われると、言い返す言葉がない。

確かに、凌祐を好きではいなら、気にしなければいいのだろうけど…。

「でも、やっぱり気になるよ。佐倉さんは、きっと凌祐を好きだと思う」

「根拠は?」

「ただの勘。だけど、きっと間違いないわよ」

そう言い切った私に、圭祐はため息をついた。

「じゃあ、真相を突き止めるか?」

「突き止める?」

「そうだよ。気になるんだろ?だったら、俺も協力するから」

意外だ。

圭祐が、こんな提案をしてくるとは。

だけど、一番の強力な助っ人には違いなかった。

「うん!協力して」

< 50 / 220 >

この作品をシェア

pagetop