《第1章 発覚! 隠れ肉食系》


「え? 今、なんて?」

 目の前の人の発言に耳を疑った。だって、こんなことを誰が予想できただろう。

「“結婚したい”と言ったんだよ」
「誰と?」
「もちろん、亜矢(あや)ちゃんと」

 そう言って、まっすぐ見つめてくる彼の瞳は真剣。とても冗談とは思えない。

 おまけにいつも以上にフェロモンを大量生産中らしくて、男の人のくせに眩暈がしてしまうくらいに色っぽい。

「でも、私たち、お付き合いをしていませんよね?」

 そうなのだ。この人と私はただのお友達関係。

 一年ほど前からふたりでお酒を飲んだり、ごはんを食べに行ったりすることはあったけど、告白すらされていない。

 それなのに、いきなりプロポーズされても困るんですけど。

 その前にですね、私、あなたの気持ちを今日、初めて知りました。

 世良(せら)さん、どうして私なんですか? だって、あなたは女性に不自由なんてしていないはずでしょう?

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