《第8章 それでも好きで堪らない》


 放火の犯人が捕まったと警察から電話連絡があった。犯人は未成年の大学生で、動機は日常生活の鬱憤晴らしだったそうだ。

 そんな理由で!? と怒りがこみ上げたものの、電話の相手が警察の人だし、犯人も今は留置所の中なので、なんとか自分の中で消化するしかなかった。

 とにかく、被害に遭う人があれ以上増えなかったことだけはよかった。

 私もほっとした。

 ずっと気がかりだったことがやっと解決して、これでようやくひとつめの大きな問題が片付いた。


 ──これが昨日のこと。世良さんとの同居を解消して三日後のことだった。


 世良さんとは完全に終わってしまった。恋人同士とも言えない関係だった。

 それなのにまるで恋人と別れたような落ち込みようと無気力感。

 三週間近くも男女を意識し、浮かれた状態で一緒に住んでいたから、そういうふうに思うのかな。

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