秘蜜の秘め事

第1章

「――んっ…待っ、て…」

「ヤだ、待てない」

朝の光が入ってくるこの部屋。

わたしと彼をまとっているものは、ない。

素肌に毛布と言う、はたから見ればおかしな格好。

ベッドの下に散らばっている衣服たちは、昨日の名残。

「――梨衣…」

彼が、名前を呼ぶ。

額に触れるのは、彼の唇。

そこから順番に、まぶた、頬…と彼の唇が触れる。

わたしはそれに答えるように、
「――真…」

彼の背中に両手を回した。
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