私の彼氏は中国人留学生
例の小説が書かれたノートの最後のページを破って、暁明に手渡す。



「じゃ、ここに誓約書書いて。
日付と印鑑も押してね」


「誓約書......?ソコマデスル?」



そこまでするんです!
文書にしておかないと、忘れたとか言い出しそうだもん。

暁明の出来る、わかったに何度騙されたことか。

そう何回も騙されて信用するほど、お人好しでも学習能力のない人間でもない。

彼の言葉は三割くらい引いて、考えることにしたんだ。


......彼氏の言葉を信用できないのも悲しいことだけど。


仕方ない、暁明だから。
そうでもしないと、とてもじゃないけど、付き合っていけない。

強くなれ、私!



「印鑑、今モッテナイから、今度でイイ?」



どうのこうのと文句を言っていたけど、結局暁明は自分の筆箱からボールペンを取りだし、誓約書を書いてくれた。


この誓約書は、暁明からもらった翡翠の印鑑と一緒にしまっておくことにしよう。
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