サヨナラのしずく
思いっきり吸い込みため息のように煙を吐き出した。




「高野さん、大丈夫?」




声の方を見ると、オザワ君がいた。





「なにが?」


「え?あ…」


「いじめ?それとも机に書いてあったこと?」





今はひとりになりたかった。



あたしをいじめたりしないオザワ君でも来てほしくなかった。





「…いじめ?高野さんいじめに合ってんの?」


「そんな顔しなくても気にしてないから大丈夫だよ。それより授業始まるから戻った方がいいんじゃない?」




オザワ君は戸惑った表情を残しながら教室に戻っていった。





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