『友人狩り』
第3章。
目が覚めたとき、雫は嫌な予感がした。
何か嫌なことが起こりそうな…そんな予感がした。

雫は制服に着替えるとリビングに下りていった。

「おはよう。」

!!

雫はリビングに入るなり、立ち止まってしまった。
いつもは寝ているはずの姉が起きていて、いつもならとっくに仕事に出かけている父がまだリビングにいたからだ。

「おはよう。雫、どうして制服なんて着ているの??」

母は雫を見るなり驚いた声を出して言った。

「へ？だって、今日は遠足だけど制服を着るのは当たり前でしょう??」

雫は母の言っていることがわからなかった。

「雫、今日は私服でいいんだ。学校から連絡があってね、今日は私服で登校しないといけないみたいらしい。」

雫が困っていることに気づいた父は、そっと母の隣に立ち、雫に言った。

「…わかった。」

雫は父の話を聞くと、部屋に戻り着替えようとリビングのドアを開けた。
そのとき、姉と目が合い、姉は雫と目が合うと一瞬泣きそうな顔をしたが、直ぐに俯いた。

雫はリビングを出た。

＜変だ…。＞

雫は階段を上り終え、自分の部屋に入ろうとしたとき、リビングから父の声が聞こえた。

「雫、できるだけ動きやすい格好にしなさい。」

その言葉もおかしく感じながら部屋に入ると急いで郁哉に電話をした。
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