盲目少女と人斬り集団


閑梛『とぉさまぁ、梅さぁんっ』


俺の見たことのある閑梛さんが
血だらけの鴨と梅に縋り泣いている


閑梛『許さない、お前をお前等を許さない!!』


閑梛さんは近くに立つ黒ずくめの男を鋭い眼差しで睨む
刀を血に染めた一人の男は
ジッと閑梛さんを見下ろす

そして、刀を上げ振り下ろした


夏海『閑梛さん!!』


〝ブファッ〟


俺が声を上げ、手を伸ばした矢先に
俺は闇に包まれると同時に元の空間に戻された。



夏海『あの時、閑梛さんはあの刀を避けたのか?
いや、避けたんだな、、、』


俺は額を押さえ静かに声を漏らした

もし、避けていなければ
此処に閑梛さんはいないのだから、、、



夏海『鴨を殺したのは、誰なんだよ』


拳を強く握り額に押し付け俺は静かに涙を流した

< 15 / 58 >

この作品をシェア

pagetop