身代わり姫君の異世界恋綺譚

暇ならば

「真白っ! また出歩きおって、穢れを受けやすいと、言われているだろうに」

清雅が7歳も年上の真白をたしなめる。

真白はしゅんと肩を落とす。

「でも、ずっと部屋にいるのは嫌なの」

もともと現代でも行動派の真白は家にじっと落ち着いていられない性格だった。

「はぁ~まったくお前はわかっておらん」

清雅が溜息をついていると、清文が側に寄ってきた。

「おお、真白。相変わらず可憐で可愛いのう」

「父上っ! 真白を口説くのは止めてください。母上に告げ口いたしますよ?」

「いやいや。清雅、美しい者を褒めるのは当たり前のことだ。お前もそういう気持ちを少しは持ちなさい」

清文は笑いながら真面目な息子に言った。

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