かくれんぼ
2章

小さい頃の記憶

「最初はぐー!じゃんけんぽんっ!」

「あっ潔子ちゃん鬼!」

「えー?あははっ!また鬼なっちゃった!」

「じゃあ、隠れるから10数えてね!」

「うん!いーち…にーい…さーん!」

パタパタッッ
バタバタ…
「キャハハハッ」

「……きゅー!じゅーーーう!おしまい!」

「あれー?どこー?みんなーアハハッ」



「あ、優花もここ隠れてたの?ヒソヒソ」
「うん!彩佳もここに隠れるの?」
「一緒に隠れよっか!」
「うん!」ヒソヒソ…

「あっ!未華子ちゃんみっけ!!」
「あっ、見つかっちゃった!アハハッ」

「あっ、未華子ちゃん捕まってる!」
「持つ少しあっち隠れようよ」
「うん!よってよって~」


「あ!〇〇ちゃん見っけ~」
「キャハハハッ~」

「あれー?あとは彩佳ちゃんと優花ちゃんだけだよね?見つかんないよ~」

「ここ絶対に見つからないもんね?ヒソヒソ」
「だねっ!ヒソヒソ」

――――……

「ねぇ?潔子ちゃん探しに来ないよねぇ?」
「どこまでいっちゃったんだろう?」
「帰っちゃったんじゃないの?彩佳たちも帰ろうよ~」
「優花も帰るー」
――――――――…………
―――………

「あんたたちかくれんぼして遊んでたんでしょ!?なんで潔子ちゃん居なくなったこと気付かなかったのよ!優花!」

「だって…潔子ちゃん帰っちゃったと思ったんだもんっ……」


「…落ち着いてくださいよ…優花ちゃん何も悪くないですから…大丈夫です。」

「でも、潔子ちゃんが!」

「潔子は絶対に無事ですから…母である私もっ…無事を願いたいんですよ…っ」

「ごめんなさい…優花たちにちゃんと言っておけば…」

「いいんですよ…大丈夫ですから…」


―――………
――――――………

潔子ちゃん

潔子ちゃん

潔子ちゃん

潔子ちゃんがまた鬼だね

潔子ちゃんいっつも鬼だよね

じゃんけん弱いもん

いっつもグー出すからパー出せば

鬼にならないですむよ?

走りも遅いから

鬼ごっこするときも

絶対に潔子ちゃん呼んでね?

だって潔子ちゃん



キモチワルイもん。




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