生徒会の恋愛事情

美羅の写真



それは6月の中頃だった。


飴は毎日のように降り、たまに風が吹くと雨が斜めに歪む。


傘を差しているだけではハイソックスが濡れてしまうなんて事もしばしばだ。


そんなある日の日曜日だった。


その日は生徒会がなくて家にいた。


外で降っている水の音を聞きながら、あたしは洗い物をしていた。


ちょうどその時間、あたしは一人だった。


由羅お姉ちゃんは休日だけど仕事で家におらず、美羅は夕飯の買い物に出かけていていない。


華羅お姉ちゃんは用事があるからと朝から出かけていたのだ。


あたしは誰もいない部屋で1人で溜め息を吐く。


最近、上手くいかない事が多い。


それは、あの日からだ。


弥先輩の事が好きかもしれない、否、好きだと思うようになったあの日。


あたしはあの日からおかしくなってしまった。


まるで、あたしじゃないみたい。


「はあ…」


また溜め息を1つ、その音も雨で掻き消されてしまう。


どころか雨は勢いを増してきた。


美羅は大丈夫だろうかと思った、その矢先にの事である。



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