紗希に言ったタイプなんてウソ。



だってわたしは、春夜がタイプだもん。



春夜以外好きになんてなれない。



それでもいつか誰かと結婚しなくちゃいけないのなら、お見合いでもしてやる。



恋愛結婚なんて無理だもん。



「ふーん、そっか。ま、何か悩み事があったらさ、聞くことはできるんだから溜めないで吐くんだよ」



「…うん、ありがとう」



やっぱり紗希は何か気付いているのかもしれない…。



ごめんね、紗希。



紗希の気持ちは嬉しいけど、これは言えないんだ。



いつか笑って話せる日がきたら、その時は聞いてね。



一日の仕事が終わり、定時になると続々とみんなが帰っていく。



わたしが8時にしたのは、一応春夜は課長だし。



だからわたしは、どこかで時間を潰してから待ち合わせの店に行く。



「お先に失礼します」



まだ、まばらに残ってる人達に挨拶をしてから、わたしは会社を出た。