☆マリッジ☆リングス☆
不妊の末の出産
半年が経った。

お互いは仕事を持ちながら

日々を淡々と過ごす。

さゆりの焦り

聡の焦り

互いが平凡な人生に少々の焦りを感じながら

それでも、夫婦は愛し合う。

そんな矢先のこと。

「今日は早退だわ~。」さゆりからのメールに

聡はまったく気が付かない。

その晩・・・さゆりは待望の妊娠を告げる。

「あなた・・・とうとうできたみたい。」

「そうかぁ・・・」聡はホッと微笑む。

「嬉しい?」

「あぁ・・・うん・・・」

妊娠すると女は母に変わるもの。

お腹にいる我が子を想い

さゆりは日々、母へと変わっていった。

「仕事・・・産休するからね。」

月日の流れは早い。

妊婦であるこの10か月あまり。

さゆりは自身とお腹の赤ちゃんのことばかり。

「嬉しいよ・・・」

そう言った妊娠発覚後から

とうとう臨月を迎えるまで

聡はどことなく、寂しさを感じていた。

そして、仕事も忙しい。

聡は、とめどない寂しさをあることで紛らわす。

「さゆりにバレたらやばいよな。」

そう思いながらもハマっていく。

聡は携帯を覗いては

新着メールがないか確かめた。

「メールあり」

この文字を見るとなぜか興奮する。

出会い系サイトにすっかり依存する聡。

「おう、じゅりか。」

サイト内でできた彼女。

「じゅり~」聡は甘い言葉でじゅりと毎日会話する。

それは完全に架空の世界で

恋愛ごっこをする。

さゆりにはそれが理解できなかった・・・
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