総長からの「愛してる」Ⅱ
季節の変わり、幸せな時間
《side 美愛》
「海だーーーーっ!!」
「うみ……。」
「うー?」
奏が叫び、私と未來が続く。
未來は初めて見る海をじーっと興味深そうに瞳に映している。
表情も好奇心たっぷりのワクワク顔だ。
「初めてなんだろ?お前も楽しめ。」
そう言って廉也は私の頭を撫でてくれる。
未來に負けずワクワクする心を抑えつけながら、コクコクと首を縦に振る。
そんな廉也を見つめ返しながら思い返す。
私がここにきている理由。
……話は数日前にさかのぼる。