総長からの「愛してる」Ⅱ
「愛情の紙一重ってな」

互いの意地も仲直り


《side 廉也》



「ちっ」


くそっ、いねぇ。



さっきから美愛の姿が見えねぇ。



海斗もいねぇし多分一緒にいるだろうが、海斗の場合は油断ならねぇ。




「奏、迎えに行ってくる。」



「あー……美愛のとこ?いってらっしゃい。」




未來と戯れている奏に声をかけ、立ち上がる。



行き先も検討はついている。




「…………謝んなきゃいけねぇよな。」



一人道路を歩きながら、呟く。



意地張ってこのまま美愛とまともに話せねぇのも嫌だしな。




百歩譲って、俺が折れてやるか。



多分美愛も、反省はしているだろうしな。




< 252 / 427 >

この作品をシェア

pagetop