【完】白衣とお菓子といたずらと
見つかってしまいました
左足の固定が取れて5日、明日は日曜日だからリハビリも休みになる。


荷重しないでの歩行にも慣れてきて、病棟内も松葉杖でうろうろ出来るようになった。


患者さんに会わないように、最小限しか病室から出てはいないけど。


リハビリ室でリハビリをするようになってからも、小川さんとの何とも言えない関係は続いていた。

いや、俺は嬉しいけど。


だいたい1日おきには、ここを訪れてくれている。


1人舞い上がっているけれど、彼女の想い人は俺じゃない人だと思うと、切なくもなってくる。





「明日は休みでしょ?何か予定あるの?」


いつものように、俺のベッドの傍に座って、もぐもぐと口を動かしている彼女に尋ねた。


小川さんのプライベートに興味があった。


普段何をして過ごしているんだろうって。病院内でしか会うことがないから。


「明日は買い物に行く予定です。介護士の赤星さんって、知ってますよね?彼女と買い物に行く予定なんですよ」


彼女の口から出てきたのは意外な名前だった。接点があったのか?


「赤星さんって池田の彼女でしょ?仲良いの?」


「んー、2人で出かけるのは初めてですね。ちょっと買い物に付き合ってもらう約束をしていて。池田さんに昼間だけ貸してくださいってお願いしました」


そうかリハスタッフだからこそ、面識があるのか。池田の彼女だからこそ。


そして俺的には、お願いしてあいつが許すのが意外だった。


折角の休日、一緒に過ごしたかっただろうに。


「よくお許しが出たね」


俺が尋ねると、その時の状況を思い出したのか、小川さんが笑い出した。

< 51 / 220 >

この作品をシェア

pagetop