翌日、先に店の前に来ていた緒方さんは私の姿を確認するなり、目を真ん丸にして驚きの表情を作った。


「なずなちゃん絶対遅刻すると思ったのに時間ぴったりじゃない!」

「……自分でもびっくりしてます」


昨日は眠る前にアロマを焚いたから、普段より30分くらい遅く眠りについた筈。

それなのに、朝になると不思議とスッキリ目覚めることができたのだ。

身支度を整える時間も充分あって、それでも余った時間に普段食べない朝食を口にして来たからお腹もちょうどいい満足感。


「あのイケメンくん効果?」


緒方さんが、からかうような視線を私に向けるけど、それは断じて違う。


「緒方さんが選んでくれたアロマのお陰です」

「……つまんないわねぇ」

「そう言われても……」

「まぁいいわ。とりあえずなずなちゃん、その髪なんとかしましょう」

「髪……?」


今日も後ろで一つにまとめただけの髪型は、一応いつもの素っ気ないヘアゴムをシュシュに変えるという気遣いはしてみた。

でも、緒方さんの様子を見る限りそれだけじゃだめみたい……


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